目次
比較概要
400-CLN025と400-CLN031は、いずれもノートパソコンの冷却を目的としたサンワサプライの定番モデルであり、シンプルな構造と安定した冷却性能で多くのユーザーに支持されてきたモデルです。これらに対して新たに登場した400-CLN037は、従来機種の特徴を踏まえつつ、より効率的な冷却と使いやすさを追求した設計が目を引きます。特にファンの配置や風量のバランスに工夫が施されており、長時間の使用でも安定した冷却効果を維持できる点が大きな特徴です。
また、静音性にも配慮されているため、作業中の集中を妨げない快適な環境を提供してくれます。加えて、持ち運びやすさを考慮した軽量設計や、ノートパソコンのサイズに合わせやすい対応サイズの広さ、角度調整機構など、ユーザーの利便性を高める工夫が随所に盛り込まれています。従来モデルと比較すると、冷却性能だけでなく操作性や快適性の面でも進化が感じられるため、日常的にノートパソコンを使用する人にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
本記事では、400-CLN037と400-CLN025・400-CLN031のスペックを整理したうえで、実際の使用感や場面ごとの適性を比較し、「どのような使い方ならどのモデルが向いているのか」を軸に解説していきます。単なるスペック比較ではなく、長時間作業やゲーム用途、静音重視といったリアルな利用シーンをイメージしながら読み進めてもらえると、自分に合った一台が見えやすくなるはずです。
スペック比較表
| 機種名 | サンワサプライ 400-CLN037 | サンワサプライ 400-CLN025 | サンワサプライ 400-CLN031 |
|---|---|---|---|
| 画像 | |||
| 本体サイズ | 約W41.5×D30.8×H6.6cm | 約W38.0×D28.0×H5.0cm | 約W39.0×D29.0×H5.5cm |
| 重量 | 約1.6kg | 約1.2kg | 約1.3kg |
| 対応ノートPCサイズ | 12~19インチ | ~15.6インチ | ~15.6インチ |
| ファン数 | 1 | 2 | 2 |
| ファン径 | 約12cm | 約12cm | 約12cm |
| ファン回転数 | 約800~3500rpm | 約1000rpm | 約1000rpm |
| 風量調整 | 無段階 | 2段階 | 2段階 |
| 角度調整 | 3段階 | 2段階 | 2段階 |
| 騒音レベル | 約25~40dB | 約25dB | 約26dB |
| 電源供給 | ACアダプタ+USB | USBバスパワー | USBバスパワー |
| USBハブ機能 | 3ポート | なし | なし |
| 材質 | プラスチック+メタルメッシュ | プラスチック+メタルメッシュ | プラスチック+メタルメッシュ |
| カラー | ブラック | ブラック | ブラック |
| 冷却方式 | ターボファン | デュアルファン | デュアルファン |
| 対応用途 | ゲーミング・高負荷作業 | 一般作業 | 一般作業 |
| ケーブル長 | 約1.2m | 約0.8m | 約0.8m |
| 角度固定機構 | ラッチ式 | スライド式 | スライド式 |
| 滑り止め機構 | ラバー付き | ラバー付き | ラバー付き |
| 保証期間 | 1年 | 1年 | 1年 |
| 発売時期 | 2024年9月頃 | 従来モデル | 従来モデル |
使用感と比較詳細
サンワサプライのノートパソコン用クーラー400-CLN037を実際に使ってみると、まず感じるのは冷却性能の安定感です。ファンの回転数がしっかりと設計されているため、長時間の動画編集やゲームプレイでも熱がこもりにくく、手元のキーボード周辺がじんわりと温まるような不快感がかなり軽減されます。以前使用していた400-CLN025では、負荷が高まるとファンの風量がやや物足りなく感じられ、結果としてパームレスト部分が熱を帯びてしまうことがありました。それに比べると037は風の流れが均一で、ノートPC全体を包み込むように冷やしてくれる印象です。実際、エンコードを1時間ほど回したあとに底面へ触れてみると、「あ、まだ余裕があるな」と感じる温度に収まっていました。
開封して最初にセットしたときも、「あ、これはちょっと本気のクーラーだな」とすぐ分かる作りです。フレームの剛性感が高く、ノートPCを載せたときに中央がたわむ感じがほとんどありません。自宅だけでなく、コワーキングスペースに持ち込んで作業したこともありますが、少し硬めの天板でもガタつかず、キーを強めに叩いても本体がビクともしないので、姿勢を崩さずに打鍵に集中できます。こうした「ガチッと落ち着いている感じ」は、スペック表には出てこない部分ですが、毎日使っているとじわじわ効いてくるポイントです。
一方で400-CLN031は静音性を重視したモデルで、確かにファン音は控えめで夜間の使用でも気になりにくい印象です。ただ、その分冷却力はやや抑えられているため、負荷の高い場面では熱が逃げ切れない感覚がありました。ブラウザ作業やオフィスソフト中心なら十分ですが、ゲームや動画編集など「今日はマシンをしっかり回したい」という日には、037のほうが明らかに余裕があります。037は音の存在感こそ多少あるものの、耳障りな高音ではなく低めの風切り音なので、作業に集中していると自然に背景音として馴染みます。実際に使ってみると、冷却力と静音性のバランスが取れており、025や031で感じた「もう少し冷えてほしい」「もう少し静かなら」という不満をうまく解消していると感じました。
角度調整機構についても、三機種で性格がはっきり分かれます。400-CLN037は3段階で、ラッチ式のしっかりした固定感が特徴です。いったん角度を決めてしまえば、タイピング中に角度がズレることはほぼなく、「今日は少し画面を高めにしたいな」と思ったときに安心して角度を上げられます。400-CLN025や400-CLN031は2段階で、より軽快な操作感がある一方、角度を大きくするとやや安定感に不安を覚えることもありました。実際、自宅のローテーブルで作業しているときに031を高めの角度にすると、手首を置いた瞬間にほんの少し揺れる感覚があり、そのたびに姿勢を微調整していた記憶があります。037に変えてからは、その「微妙な揺れ」に意識を持っていかれる時間が減り、結果として作業のストレスが一段階下がったように感じました。
冷却効果だけでなく、使用感の違いも印象的です。037は風が広範囲に行き渡るため、パソコン全体が均一に冷やされるような感覚があります。400-CLN025では特定の部分だけが冷えるような偏りを感じることがあり、400-CLN031では風量が控えめなため全体的にぬるい風が当たる印象でした。037はその中間を超えて、全体を包み込むような冷却感があり、実際に手を置いたときの温度差がはっきりと分かります。これにより、長時間の使用でもパソコンのパフォーマンスが安定し、体感的にも安心して作業を続けられるのです。「今日は一日中ノートPCを回し続けるぞ」という日ほど、037のありがたみを強く感じました。
さらに、037はUSBポートの配置やケーブルの取り回しが自然で、机上のレイアウトを崩さないのも魅力です。付属のケーブル長にも余裕があり、電源タップやUSBポートの位置をあまり意識せずに設置できます。400-CLN025ではケーブルがやや硬く、接続時に取り回しに工夫が必要でした。400-CLN031はコンパクトさを優先しているため、接続部分が窮屈に感じることもありましたが、037は本体サイズに見合った余裕のある設計で、接続時のストレスが少ない印象です。実際に使ってみると、「ノートPCを置く → ケーブルを挿す → すぐ作業に入る」という流れがスムーズで、設置に悩む時間がほとんどなくなりました。
総じて400-CLN037は、400-CLN025の軽快さや400-CLN031の静音性を取り込みつつ、それぞれの弱点を補った完成度の高いモデルだと感じました。冷却力の確かさ、安定した設置感、そして使い勝手の良さが組み合わさり、実際に使用してみると「これなら長時間の作業も安心して続けられる」と思わせてくれます。スペック上の数値だけでは分からない、手元で感じる涼しさや安定感が、日々の作業環境を確実に快適にしてくれる一台です。400-CLN025や400-CLN031を使ってきた経験があるからこそ、400-CLN037の進化を実感でき、買い替えの満足度も高いと感じました。冷却性能に不満を抱えていた人や、安定した作業環境を求める人にとって、400-CLN037は確かな選択肢になると自信を持っておすすめできます。
まとめ
最も満足度が高かったのは400-CLN037です。大型ターボファンの力強い風量が高負荷時の熱をしっかり押し下げ、無段階の風量調整と3段階の角度調整の組み合わせで「いま必要な冷却」をピンポイントに当て込める感覚が心地よく感じられます。12~19インチまで広く支えられる盤面は安定感があり、USBハブも周辺機器を集約できて机上がすっきり整うのがうれしいポイントです。ピーク時の動作音は静かとは言えないものの、冷却優先の局面ではむしろ頼もしさへ転じます。ゲームやエンコードの最中、筐体の熱気がスッと引いていく瞬間が分かりやすく、冷却台としての役割を正面から果たしてくれる一台だと感じました。
次点は400-CLN031です。総じてバランス型で、日常的な作業を長時間続けても熱だまりが緩やかに解けていく印象があります。設置・片付けが軽やかで取り回しが良く、持ち歩いてカフェで使うようなシーンでも姿勢を崩さず支えてくれます。音は必要十分の範囲に収まり、机上の空気が荒れないのも美点です。いわゆる「いつもの作業を少し快適にしたい」というニーズには、031の気軽さと静かさがちょうどハマります。
三番手は400-CLN025です。軽負荷中心のノートPCと相性が良く、素朴な使い勝手で「置く、冷やす」という行為が素早く完了します。常時微風でじわりと熱を逃がすような使い方に向いており、据え置き運用で静けさを優先したい人には過不足ありません。シンプルさゆえに迷うポイントが少なく、「とりあえず一台冷却台が欲しい」という用途にもフィットしやすいモデルです。
総評として、冷却力と調整幅、対応サイズ、付加機能の実用性を総合するとベストチョイスは400-CLN037。高負荷環境での確かな冷却が欲しいなら、迷わず選ぶ価値があります。日常の心地よさや静音性を重んじるなら400-CLN031、軽負荷・静けさ重視でシンプルな一台が欲しいなら400-CLN025をおすすめしたいところです。サンワサプライ公式のサンワダイレクト本店の商品ページも参考にしつつ、自分のPCの使い方や作業スタイルに合わせて選んでみてください。
引用
https://direct.sanwa.co.jp/ItemPage/400-CLN037
https://direct.sanwa.co.jp/ItemPage/400-CLN031
https://direct.sanwa.co.jp/ItemPage/400-CLN025
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