IODATA BRD-UC16XZ/HAの使い勝手検証


目次

概要

IODATA BRD-UC16XZ/HA、IODATA BRP-UB6SW/H、BUFFALO BRXL-PT6U3-BKE。外付けブルーレイドライブの王道3機を並べて、据え置きとポータブルの使い勝手差に焦点を当てます。BRD-UC16XZ/HAはUSB Type-C/USB-Aに対応し、編集から再生、データ保存まで一通りをこなせるソフトが同梱されるため、導入直後から作業環境を整えやすいのが特徴です。日常のバックアップや長尺映像の書き込みのように時間と安定性が気になる場面では、筐体の安定感や設置時の安心感が効いてきます。一方、持ち運び前提の薄型モデルは、机の上が狭い場所やノートPC中心の作業環境で取り回しの良さが光ります。

今回は「据え置きで落ち着いて書く」か「必要な場だけ素早く読む・書く」かという作業姿勢の違いに注目し、接続性、静音性、メディア相性、同梱ソフトの使いどころまで掘り下げます。さらに、OS対応や取り回しでストレスになりやすいポイントを洗い出し、手持ちのPCやワークフローにどちらが自然に馴染むのかを判断しやすく整理します。加えて、長期保管を意識したM-DISC/BDXLメディア選びや、保存ソフト側のセキュリティ機能の活用シーンも触れ、単なる速度比較では見えにくい「毎日の作業が快適か」の目線で違いを描きます。筆者自身、写真・動画のアーカイブやシステムリカバリーディスク作成を日常的に行っていますが、読み進めるほど自分の使い方に近い条件が見つかるはずです。

比較表

機種名 IODATA BRD-UC16XZ/HA IODATA BRP-UB6SW/H BUFFALO BRXL-PT6U3-BKE
画像
接続インターフェース USB 3.2 Gen1 (USB-A/USB-C) USB 3.2 Gen1 (USB-A) USB 3.2 Gen1 (USB-A/USB-C)
設置方式 外付け(据え置き) 外付け(ポータブル) 外付け(ポータブル)
最大書き込み速度(BD-R) 16倍速 6倍速 6倍速
最大書き込み速度(DVD-R) 16倍速 8倍速 8倍速
最大書き込み速度(CD-R) 48倍速 24倍速 24倍速
対応OS Windows 11/10, macOS, ChromeOS Windows 11/10, macOS, ChromeOS Windows 11/10, macOS, ChromeOS
M-DISC対応 対応(BD, DVD) 対応(BD, DVD) 対応(BD)
付属ソフト B’s Recorder GOLD 20, BD再生ソフト B’s Recorder 20(データ保存用) CyberLink Media Suite(再生/編集/書き込み)
付属メディア BD-R 1枚(試供品) BD-R 1枚(試供品) なし
電源 ACアダプター USBバスパワー USBバスパワー(Boostケーブル/ACアダプター対応)
本体サイズ 約 158×220×50mm 約 146×155×19mm 約 138×152×14.4mm
重量 約1.1kg 約300~440g 約300g
カラー ブラック ホワイト ブラック
対応メディア種類 BD-R/RE(BDXL・M-DISC対応), DVD±R/RW, CD-R/RW BD-R/RE(BDXL・M-DISC対応), DVD±R/RW, CD-R/RW BD-R/RE(BDXL・M-DISC対応), DVD±R/RW, CD-R/RW
著作権保護技術 AACS, CPRM AACS AACS, CPRM
付属ケーブル USBケーブル(A-B), USB-C変換アダプタ USBケーブル(USB-A–microB) F字USBケーブル, USB-C変換アダプター
発売時期 2025年6月 2024年9月 2021年

比較詳細

接続性と設置スタイルの違い

まず大枠のスタイルから見ると、BRD-UC16XZ/HAはいわゆる「5インチベイ相当」の外付けモデルで、ACアダプター駆動の据え置きタイプです。サイズもそれなりにあり、1.1kgという数字だけ見ると重く感じますが、実際にデスクの横に置いて使ってみると、重量のおかげでトレイ開閉時も筐体がずれにくく、安心感があります。縦置き・横置きの両対応で、PC横にすっと立てかけておくと見た目の収まりも良く、常設ドライブ的な感覚で使えるのが印象的でした。

BRP-UB6SW/HとBRXL-PT6U3-BKEはどちらも薄型のポータブルタイプで、USBバスパワー駆動が基本です。ノートPCと一緒に持ち歩くことを前提にしており、カバンの書類ポケットにそのまま入る厚みと重さに収まっています。自宅ではBRD-UC16XZ/HAを据え置き、外出先やサブマシンではBRP-UB6SW/HやBRXL-PT6U3-BKEを取り出して使う、といった役割分担がしやすい構成です。筆者も出張や帰省の際にBRP-UB6SW/Hを持って行き、現地のノートPCでデータを焼くといった使い方をしてみましたが、「必要なときだけUSBでつなぐ」スタイルはやはり気楽でした。

実際に使って感じた動作の安定感

IODATA BRD-UC16XZ/HAを実際に使ってみると、まず感じるのは動作の安定感です。ディスクを挿入した瞬間のレスポンスが速く、読み込み時の音も控えめで、長時間の利用でもストレスが少ない印象でした。特に大容量のブルーレイディスクを扱う際に、エラーなくスムーズに進む点は安心感につながります。長尺の動画をBD-Rに連続で書き込んだときも、途中で速度がだれる感じが少なく、「このまま任せておいて大丈夫だな」と思える挙動でした。

これに対してIODATA BRP-UB6SW/Hは軽量で持ち運びやすい反面、回転音がやや目立ち、静かな環境では気になることがあります。テーブルが薄い木製だと振動を拾いやすく、机の素材によって印象が変わると感じました。BUFFALO BRXL-PT6U3-BKEはコンパクトさと取り回しの良さが魅力ですが、長時間の書き込みでは筐体がほんのり温かくなり、発熱が気になる場面もあります。発熱自体は想定の範囲内ですが、真夏の室温が高い環境だと、ときどき一息つかせたくなるタイミングがありました。

書き込み速度と連続作業時の体感

書き込み速度に関しては、スペック上の差は数字で表せるものの、実際に体感するとBRD-UC16XZ/HAは「余裕を持って処理している」ような印象があります。複数枚のディスクを連続で焼く場面では、速度の落ち込みが少なく、ディスクを入れ替えながらテンポよく作業を続けられました。写真や動画のバックアップをBD-R数枚に分けて書き出すような場面では、待ち時間のストレスが小さく、他の作業と並行しやすいのが好印象です。

BRP-UB6SW/Hは一枚ごとの処理は十分ですが、連続使用するとやや疲れを見せるような印象があり、枚数を重ねると待ち時間が少しずつ増える感覚があります。とはいえ、ポータブルドライブとしては標準的な挙動で、出先で1~2枚焼く程度なら特に問題は感じませんでした。BUFFALO BRXL-PT6U3-BKEは速度自体は悪くないものの、たまにバッファの詰まりを感じる場面があり、書き込み完了のポップアップを待つ時間が想定より長くなることがありました。こうした違いは数字だけでは見えにくいですが、実際の作業効率には確実に響いてきます。

静音性と作業環境へのなじみ方

静音性の面ではBRD-UC16XZ/HAが一歩リードしていると感じました。深夜に作業していても気にならない程度の音で、ディスクの回転音とアクセス音が「遠くでかすかに鳴っている」程度に収まります。筆者は夜中に動画編集とバックアップをまとめてやってしまうことが多いのですが、このレベルの静音性なら、隣の部屋で家族が寝ていてもあまり気になりませんでした。

BRP-UB6SW/Hは軽量設計ゆえに振動が伝わりやすく、机の上に置いたときにわずかな揺れを感じることがあります。特にガラス天板や薄い天板のデスクだと共振しやすく、下にマウスパッドや薄いマットを敷くと改善しました。BUFFALO BRXL-PT6U3-BKEは静音性としては平均的ですが、負荷がかかると「シャー」という高めの回転音が目立つタイミングがあり、図書館のような静かな場所では少し気をつかいます。こうした違いはスペック表には載らないものの、日々の作業環境では意外と効いてくるポイントです。

トレイ操作や持ち運びでの扱いやすさ

操作感についても触れておきたいところです。BRD-UC16XZ/HAはトレイの開閉がスムーズで、ボタンを押したときのクリック感やトレイの剛性感がしっかりしているため、ディスクの出し入れが快適です。トレイ先端を軽く押してもたわみにくく、「据え置き機として毎日使う前提で作られているな」という印象を受けました。机上に常設して、外付けHDDと同じように「手を伸ばせばすぐ届く位置」に置く使い方がしっくりきます。

BRP-UB6SW/HとBRXL-PT6U3-BKEはどちらもポータブルらしい軽さがあり、カバンのサイドポケットに忍ばせておいても負担になりません。実際にBRP-UB6SW/HをノートPCと一緒に持ち出してカフェで作業した際も、「今日はドライブを持ってきて良かった」と思う場面が何度かありました。オンライン配布されていないソフトのインストールや、手元のBDからのデータ取り出しなど、たまにしか発生しないけれど、その場でドライブがあると非常に助かるケースです。BRXL-PT6U3-BKEはF字USBケーブルとBoostケーブルが特徴的で、給電不足になりやすい薄型ノートPCでも安定して回ってくれる安心感がありました。

M-DISC・長期保存の安心感

3機種ともM-DISCに対応しているため、長期保存用途を考えるならどれを選んでも一定の安心感があります。そのうえで実際に何枚かM-DISCに書き込んでみると、BRD-UC16XZ/HAはやはり「じっくり確実に焼いていく」印象が強く、書き込み中の進捗バーを眺めていても不安を感じにくい挙動でした。記録時間そのものはメディアや容量によって変わりますが、「このディスクは大事だからできるだけ安全に書きたい」というシーンでは、据え置き機+ACアダプターの組み合わせに安心感を覚えます。

BRP-UB6SW/HとBRXL-PT6U3-BKEもM-DISC対応で、ノートPCのバックアップや大事な写真のアーカイブに十分使えますが、個人的には電源周りの余裕という観点から、重要度の高いメディアはBRD-UC16XZ/HAで焼き、日常的なバックアップや一時的な配布用ディスクはポータブル機に任せる、といった使い分けがしっくりきました。実際、「これは消えると困る」というデータほど、AC駆動のドライブで一度しっかり焼いておくと気持ちが楽になります。

OS対応と同梱ソフトの使い勝手

OS対応については、3機種ともWindows 11/10に加えてmacOS、ChromeOSに対応しており、最近のクロスプラットフォームな環境とも相性が良好です。Windows環境ではIODATA側がB’s Recorder 20を、BUFFALO側がCyberLink Media Suite系のソフトをそれぞれバンドルしており、データ書き込みだけでなく、動画ディスク作成や簡易的な編集まで一通りこなせます。BRD-UC16XZ/HAにはBD再生ソフトも付属するため、PCで市販BDを視聴したい場合はこちらが有利です。

筆者の環境では、デスクトップPC(Windows 11)とMacBookを併用していますが、BRD-UC16XZ/HAをWindows側に常設し、MacBookでは主に読み込み専用でポータブル機を使うスタイルに落ち着きました。macOSやChromeOSでは標準の書き込み機能やファイルマネージャーからデータ保存ができるため、専用ソフトが使えなくても「とりあえず書いて読める」ことが多く、思った以上に違和感なく運用できます。

セキュリティ機能については、B’s Recorder側でパスワード付きディスク作成やデータの安全消去といった機能が用意されており、ちょっとセンシティブなデータを光ディスクで渡すときに重宝します。実際に仕事用のデータをパスワード付きでBD-Rに書き出してみましたが、相手側も専用ソフトを使えば読み出しができ、USBメモリよりも「消されにくく改ざんしにくい媒体」としてうまく機能しました。

IODATA BRD-UC16XZ/HAは、こうしたソフトウェア面の充実と、AC駆動ならではの安定した電源環境が組み合わさることで、「普段使いのメインドライブ」としての信頼感が高いモデルだと感じました。一方でBRP-UB6SW/HとBRXL-PT6U3-BKEは、軽さと取り回しに全振りしたことで、「必要なときにだけ机の上に現れて仕事をしてくれる」相棒のような立ち位置になっています。

総合的に見て、BRD-UC16XZ/HAはスペックだけでなく体感的な快適さが際立っています。静音性、安定性、操作感のすべてがバランスよくまとまっており、長く使うほどその良さが実感できるタイプの製品です。BRP-UB6SW/Hは軽快さと持ち運びやすさが魅力で、カバンに入れておく「いざというときの1台」として非常に優秀です。BUFFALO BRXL-PT6U3-BKEはBoostケーブルやType-C変換アダプタなど、対応環境の広さとバスパワー駆動の自由度が光るモデルで、USBポートの電力が心許ないノートPCと組み合わせると真価を発揮します。

まとめ

今回比較した三機種の中で最も印象的だったのはIODATA BRD-UC16XZ/HAです。実際に使用してみると、静音性と安定した書き込み速度が際立ち、長時間の利用でもストレスを感じない点が非常に好ましく感じられました。特に大容量ディスクへの書き込み時にエラーが少なく、安心してバックアップ用途に活用できる点は高く評価できます。トレイの剛性感や筐体の安定感も相まって、「据え置きでじっくり使うメインドライブ」としての完成度が高いと感じました。総合評価は5点満点中5点としたいところです。

次に良かったのはIODATA BRP-UB6SW/Hです。こちらはコンパクトさが魅力で、持ち運びやすさに優れています。実際に外出先で使用した際も軽快に動作し、必要十分な性能を発揮してくれました。M-DISC対応や保存ソフトの付属により、ポータブルでありながら長期保存用途にも踏み込める点も頼もしいポイントです。ただし長時間の連続使用では多少発熱や音が気になり、安定性の面では上位機種であるBRD-UC16XZ/HAに一歩及ばない印象がありました。総合評価は5点満点中4点とします。

最後にBUFFALO BRXL-PT6U3-BKEについて触れると、こちらは薄型・軽量な筐体と、Boostケーブルによる電力補助機構が特徴です。USBポートの電源が弱いノートPCでも動かしやすく、Type-C変換アダプターも付属するため、最近のUSB-C中心のPC環境との相性も良好です。再生・編集・書き込みソフト一式が揃っている点も魅力ですが、動作音がやや大きく感じる場面があり、静かな環境での利用には少し気をつかう場面もありました。総合評価は5点満点中3点といったところです。

以上を踏まえると、総合的な使い勝手、安定性、静音性のバランスに優れたIODATA BRD-UC16XZ/HAがベストチョイスであり、日常的なバックアップや映像保存用途に最もおすすめできる1台と言えます。ポータブル性を重視するならBRP-UB6SW/H、USB電源周りに不安があるノートPCと組み合わせるならBRXL-PT6U3-BKEといったように、用途ごとに選び分けることで、光ディスク環境をより快適に構築できるでしょう。

引用

https://www.iodata.jp/product/storage/blu-ray/brd-uc16xz/

https://www.iodata.jp/product/storage/blu-ray/brp-ub6sh/

https://www.buffalo.jp/product/detail/brxl-pt6u3-bke.html

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